ニューエイジ運動は、60年代のカウンターカルチャーをその直接の起源とする。物質的な思考のみでなく、超自然的・精神的な思想をもって既存の文明や科学、政治体制などに批判を加え、それらから解放された、真に自由で人間的な生き方を模索しようとする運動である。
その中には、以下のような共通項をもつ、新旧の多様で雑多な要素が、互いに力動的に関わり合いながら共存している。
- 反近代、反既存科学、脱西欧文明(禅や道教、チベット仏教などの東洋思想やネイティブ・アメリカンの思想、あるいは“異教”的文化への親和性)
- ポジティブ・シンキング(個人に内在する力と可能性の強調)
- 五感や身体性・主観的体験の重視
- 論理的思考に対する直観的理解(「気づき」)の優位、
- 快の感覚や欲望の肯定、
- 旧来の社会道徳の否定と極端な自由主義の思想、
汎神論的・宇宙神的存在あるいは「大いなる意志」への信仰と、万象に対するその介在を - 根拠とする「偶然性」の否定
- 自然への回帰(しばしば人間以外の生物との精神的な交感を含む)
- 女性性の尊重、など。
具体的な構成要素としては、チャネリング/リーディング、瞑想法、前世療法・催眠療法等の心理療法、ヨガや呼吸法・さまざまな整体術等の身体技法、ホーリスティック医療、心霊治療、アロマテラピー、オーラソーマ、パワーストーン、輪廻転生信仰、さまざまな波動系グッズなどを挙げることができる。これらのうちのいくつかの物は一般に「オカルト」と呼ばれる領域に属する。
その裾野部分では、ニューエイジは現代の行き過ぎた消費文明や経済的効率主義に対して警鐘を鳴らし、これを中和しようとするようなオールタナティヴな社会思潮として機能する可能性を期待されている。しかしその一方で、しばしば、その信奉者の理性的・論理的・科学的な思考力を鈍化させて批判力を鈍らせ、また極端な場合には、破壊的カルトやオカルト商法といった反社会的な形をとって立ち現れる。そのようなわけで、ニューエイジの功罪について、明快な評価を下すことは容易ではない。
ニューエイジ的な価値観を信奉する人のことをニューエイジャーという。